レンギョウ、チョウセンレンギョウ、シナレンギョウ、ヤマトレンギョウ、セイヨウレンギョウ

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レンギョウ

撮影 2010年3月26日 つくば植物園

レンギョウ (連翹)  別名、レンギョウウツギ

英名:Golden Bells  学名:Forsythia suspensa モクセイ科 レンギョウ属 

        ・ 中国原産の落葉低木。平安時代または江戸時代前期に渡来。
        ・ 分布:日本全国。
        ・ 開花時期は、3/25頃〜 4/20頃。
        ・ 花弁は4枚。花径は2cm〜3cm。
        ・ 雌しべが雄しべより長い。
        ・ 樹高は1m〜3m。
        ・ 幹は中空なので、レンギョウウツギとも呼ばれる。
        ・ 古名は、イタチハゼ、イタチグサ。中国名は黄寿丹。
        ・ 用途:庭木、公園、垣根に用いられることが多い。
        ・ 花言葉は「とまどい」、「希望」、「希望の実現」、「豊かな希望」
        ・ 2月12日、4月8日、3月22日の誕生花         


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シナレンギョウ

撮影 2010年3月26日 つくば植物園

シナレンギョウ (支那連翹)

学名:Forsythia viridissima   モクレン科 レンギョウ属

・ 原産:中国。
・ 落葉低木。
・ 日本全国に分布。
・ 花期は3月〜4月。
・ 葉の展開と同時に花を咲かせます。
・ 葉の先端半分に鋸歯があります。
・ 花びらはレンギョウより細く、長楕円形で幅約5mm。
・ 雌しべが雄しべより長い。
・ 幹や枝にの内部には全体に細かい梯子(はしご)状の髄がある。
・ 枝が直立し上向きに張って伸びる傾向がある。



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チョウセンレンギョウ

撮影 2010年3月26日 つくば植物園

チョウセンレンギョウ (朝鮮連翹)

学名:Forsythia viridissima var. koreana   モクレン科 レンギョウ属

・ 原産:朝鮮半島。
・ 落葉低木。
・ シナレンギョウの変種。
・ 花期は3月〜4月。
・ 花が終わった後に葉が出てきます。
・ 葉は長さ5〜10cmの卵形〜卵状披針形で、上半部に鋭い鋸歯がある。
 下半部の幅が広い。
・ 雄しべが雌しべより長い。
・ 幹の内部は、葉の出る部分(節)には髄(ずい)が詰まっていて
 それ以外の部分は梯子(はしご)状の髄がある。
・ 枝は弓なりに長く伸び下垂する。
・ 名の由来:朝鮮が原産のレンギョウから名付けられました。


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ヤマトレンギョウ

撮影 2010年3月26日 つくば植物園

ヤマトレンギョウ

学名:Forsythia japonica   モクレン科 レンギョウ属

・ 原産:日本。
・ 落葉低木。
・ 中国地方に分布。
・ 花期は3月下旬〜5月。
・ 花は他のレンギョウと比較してきわめてまばらに付きます。
・ 花びらは狭楕円形で長さ12mm、幅5mm〜6mm。
・ 雄しべが雌しべより長い。
・ 葉に先立って花を咲かせます。
・ 葉の長さは7〜12cmの卵形又は広卵形で縁に鋸歯がある。

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*日本原産では、ヤマトレンギョウの他、瀬戸内海の小豆島に分布している
  ショウドシマレンギョウ(学名:Forsythia togashii)があるそうです。
  花期は4月〜5月で、葉が展開と同時に花を咲かせます。

*その他、セイヨウレンギョウや園芸種があります。

見分け方

*花びら
・ レンギョウ:倒卵状楕円形で先端は丸い。幅7mm〜10mm。
・ シナレンギョウ:レンギョウより細く、長楕円形で幅約5mm。
・ チョウセンレンギョウ:
・ ヤマトレンギョウ:狭楕円形で長さ12mm、幅5mm〜6mm。

*雄しべ・雌しべの長さ
・ レンギョウ:花びらの先がまるい。雌しべが雄しべより長い。
・ シナレンギョウ:雌しべが雄しべより長い。
・ チョウセンレンギョウ:雄しべが雌しべより長い。
・ ヤマトレンギョウ:雄しべが雌しべより長い。

中国原産のレンギョウとシナレンギョウは雌しべが雄しべより長く、
朝鮮原産のチョウセンレンギョウは、雄しべが雌しべより長いということになります。
ただし、文献によっては、同一種でも、花によって異なっている場合があると
 なっているものもあり、 大まかには、上記のように言えるということではないでしょうか。

*幹や枝を縦に切ってみると、
・ レンギョウは芽の出る部分(節)には髄が詰まっていてそれ以外が中空。
・ シナレンギョウは節も含み全体に細かい梯子(はしご)状の髄がある。
・ チョウセンレンギョウは節は詰まっていてそれ以外の部分は細かい
 梯子状の髄がある。

*枝の状態の違い
・ レンギョウ、チョウセンレンギョウの枝は弓なりに長く伸び下垂する。
・ シナレンギョウは枝が直立し上向きに張って伸びる傾向がある。
 (レンギョウ、チョウセンレンギョウを「シダレレンギョウ(ツルレンギョウ)」
 シナレンギョウを「キダチレンギョウ」と呼ぶことがある。)

*葉
・ レンギョウ:長さ4〜8cmの卵形でふちには鋸歯がある。
・ シナレンギョウ:長さ6〜10cmの長蛇円形で上半部に鋸歯がある。
 幅はなかばよりやや上が最も広い。
・ チョウセンレンギョウ:長さ5〜10cmの卵形〜卵状披針形で、
 上半部に鋭い鋸歯がある。下半部の幅が広い。
  シナレンギョウより葉の幅が広く鋸歯が鋭くて多い。
・ ヤマトレンギョウ:長さ7〜12cmの卵形又は広卵形で縁に鋸歯がある。

*葉と花の順序
・ レンギョウは葉の出る前に黄色の花を咲かせます。
・ シナレンギョウは葉と同時に花を咲かせます。
・ チョウセンレンギョウは花が終わった後に葉が出てきます。
・ ヤマトレンギョウは葉に先立って花を咲かせます。

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*実際にはレンギョウの見分け方が難しくて、つくば植物園での
  ネームプレートを頼りにしました。

*日本の公園や庭木などで「レンギョウ」として植栽されているのは、
  レンギョウ、シナレンギョウ、チョウセンレンギョウが一般的です。

*レンギョウ属は雌雄異株です。雌雄異株には次の品種もあります。

  サルトリイバラアオキダンコウバイキブシヤマモモ
  サカキハマヒサカキ   サルトリイバラアオキ
  キブシヤマモモなど。

 

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